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解説
「画本 宮澤賢治」シリーズ(宮澤賢治/作、小林敏也/画) 写真:画本宮澤賢治シリーズ
〈画本の特色と個性〉 画本 宮澤賢治シリーズでは、版画家が、絵だけでなく、装丁や刷り色・用紙・製本などの「本づくり」に必要なすべての素材や過程に関わって、創造・制作しています。
◎主な描画技法は「スクラッチ」。色を付けたスクラッチボードをスクラッチペンでひっかいて、線画を描いていきます。これが繊細かつ大胆な絵と構図を生み出すのです。原画は着色されておらず、印刷の原版となります。
◎そして印刷です。通常のカラー印刷物は、基本4色〈シアン(青)・マゼンタ(赤)・イエロー・ブラック〉の網点の掛け合わせで、さまざまな色を再現しています。しかし本シリーズは、ほとんどが「特色刷り」です。版画と同じで、インクを組み合わせて特別な色をつくり、一色ずつ印刷していきます。
色を重ねていくことでのみ表現できるその視覚効果は、通常の印刷物やWeb上では、お伝えすることができません。ぜひ実物を手に取ってお確かめください。他の絵本では見られない微妙な色味、深みのある色合いをお楽しみいただけます。
◎また、用紙で変わる本の手触りや質感、製本術を駆使した「頁をめくる面白さ」にもあふれています。
作者略歴
小林敏也(こばやし・としや) 1947年 静岡県焼津市生まれ。 1970年 東京芸術大学工芸科卒業。 イラストレーションとデザインをする。 文字と絵、紙と印刷にこだわりながら、青梅にアナログスタジオ山猫あとりゑを営む。 2003年、第13回「宮沢賢治賞」を受賞。  |
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